障害児の偏食との闘い

美味しくご飯を食べるって、人生においては本当に大切なことです。

でも、自分が美味しいものは他の人にとっては美味しくないかもしれない。

それを理解しながらも「こんなに美味しいのに食べられないのはおかしい」なんて、自分が理解できないとそんなふうに思ってしまうことだってあります。

私の息子にも偏食があります。

今日は息子の偏食の今昔をお話ししたいと思います。

  • 昔の息子の偏食の様子

息子の偏食歴は1歳半ごろまで遡ります。

1歳ぐらいまでは離乳食を何でも美味しそうにバクバク食べていた息子でした。

しかし、1歳半ごろになると、野菜や果物、お肉などもう本当に色々なものを食べたくないと嫌がるようになりました。

パン・ご飯・うどんなどの白い炭水化物は好きだったので、それに分からないように忍ばせてみたり、もう本当に色々やりましたが、結果は惨敗でした。

息子はこども園に入園する頃には、炭水化物と芋やかぼちゃなど以外は食べなくなっていました。

しかも、こども園という違う場所がだめだったのか、最初の頃はこども園では昼食を全く食べない日もありました。

外食も食べるものがなかったりして、かろうじてご飯やうどんを食べたらラッキーという感じでした。

なので、食べなかった時用にパンを持ち歩いていた時もありました。

当時、児童精神科の先生にそのことを相談したことがありました。

児童精神科の<br>先生
児童精神科の
先生

彼のように偏食のある子は小学生の中学年くらいから食べられるものが増えてくる可能性があるよ。

今は食べられるものがあって、体調も悪くないなら大丈夫。

とのことでした。

こども園の先生たちも一口だけ挑戦させようとしてくれたり、給食を園で作って出してくれるこども園だったので、彼が食べられるものを調達できないかと考えてくださったりしました。

そんな感じだったので、私も次第に食べてくれるものがあるだけありがたいと開き直りました。

卒園する頃に食べられるものには揚げ物のポテトやコロッケとお魚料理が仲間入りしていました。

肉は全くだめでしたが、お魚は好きだったようでもうそれが本当に唯一の救いでした。

おにぎりも好きで、海苔も巻いて食べるのが好きだったので、海苔も常備していました。

  • 小学校に入ってからの偏食の様子

そして、卒園して小学校に入ってからもしばらくそんな様子が続いていました。

主に食べるのはご飯と牛乳とたまに出るコロッケとお魚でしたね。

ご飯もそれにふりかけをかけないと食べない!という時もあり、学校の先生と相談してふりかけを毎日持たせていました。

野菜や果物は完全に嫌がっていました。

母ちゃん
母ちゃん

しかし、学校の先生や放デイの職員さんたちはすごかった!

一口でいいから食べてみよう大作戦。

家でも中々食べようとしないのに、そして学校や出先では更にだと言うのに、頑張ってくださいました。

「これを一口食べたら大好きなご飯をおかわりしようか?」

と辛抱強く声をかけ続けてくださって、食べれたら息子と一緒に喜んでくださいました。

そこから、本当に野菜一欠片だけでも食べられると「今日はこれが食べられましたよ」など、毎日連絡帳などで教えてくださいました。

そんなことを続けていくうちに、3年生の頃だったと思います。

ある時に実家の母が息子に、一口サイズのささみに海苔を巻いた竜田揚げを食べさせてくれました。

ノリが大好きだった息子は隠れたささみに気づかずにパクリ。

食べた!!

それを機にササミのフライなどは食べるようになっていきました。

そこから分かったのは、どうやら筋張っているパサパサしているお肉なら食べられるということでした。

そこからはよくチキンナゲットを手作りしたりしていました。

そうしているうちに3年生の終わり頃だったと思いますが、実家の母が鶏の唐揚げをあげるとパクリと食べていました。

それを皮切りに鶏肉の揚げ物を食べるようになっていきました。

4年生に進級すると、身体も大きくなってきたからか、食べられるものが増えてきたからなのか、汁物を完食したり、ふりかけがなくてもご飯を食べられたりと、おかずを完食できたりする日が増えていきました。

4年生の中頃には全部完食できました!という嬉しい報告をいただける日も出てきたのです。

お弁当も昔は白と茶色のものしか入れられなかったのに、ブロッコリーが食べられるようになって、緑も増えて、そのお弁当が空になって戻ってきた時は涙が出るくらい感動しました。

  • 現在の偏食の様子

最近はと言うと、食べられないものは、食べた時の食感がフニャッとしているトマトや果物、ゼリーなどで、それ以外のものは嫌いでも5口くらいまでなら頑張って食べられるようになってきました。

野菜も火を通してあると食べられるようになってきていて、汁物には野菜を含めて5種類くらいの具材を入れて、少しでも栄養バランスを取れるように頑張っています。

 息子には口の中の感覚過敏もあるようで、嫌いな食感のものもありますが、それでも色々と沢山の食材が今では食べられるようになってきました。

 昔は色が細くて身体も細かったのに、最近はとてもよく食べるようになり、少しぽっちゃりしてきたくらいで、今は食べるものの質の方にも気をつけるようにしています。

 でも、美味しく食べられるものが増えてくれて、本当に嬉しいです。

 家族でも昔は息子だけ別メニューという日も多かったのですが、今ではみんなで同じものを食べられます。

 そうなるまでに、息子自身も相当頑張ってきましたし、学校の先生方や放デイの職員さんも本当に温かく支援して下さいました。

 本当に感謝しかありません。

 そんな家族で同じものを食べられる喜びを噛み締めつつ、今日の夕飯の献立を考えたいと思います。

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