障害児の言語訓練(言語療法)

自閉スペクトラム症と重度知的障害を併せ持つ息子は言語の発達が一番遅れています。

現在は言語聴覚士の先生に月一回ほど言語訓練(言語療法)を受けています。

今日は息子の言語訓練の様子をお話しします。

言語訓練を受けるまでの経緯

息子は2歳になるまで言葉が全然出ず、2歳になって最初に言った言葉は「アンパンマン」でした。

それからも幼稚園の見学に行った中でとある幼稚園の園長先生に、言葉が出ないことや落ち着きがないことなどから発達の検査を受けた方がいいと言われました。

そこで発達の検査や言語訓練も行っている病院があるとのことで、そちらで検査を受けることにしました。

最初に耳に問題がないかを調べるために聴力の検査を受けました

眠っているときに音の刺激を与えて、脳波がどう動くかを見るというような検査だったと思います。

その検査で耳は十分に聞こえているようだと分かったので、発達に問題があるらしいというのが分かりました。

そうして発達の様子を見ながらの言語訓練が始まったのは3歳になる手前でした。

言語訓練を始めてから

こども園に通っているときは月に2〜3回受けておりました。

その言語訓練では発達の検査なども年に1回してくれました。

4歳8ヶ月の時点で行った発達の検査では、全体的な発達年齢が1歳6ヶ月とだいぶ遅れていることも分かりました

言語の発達については1歳半にも満たないぐらいの遅れが出ていて、検査で測れないという状態でした。

数字で出てきたときはショックでもありましたが、息子の現状を正しく知ることができる良い機会になりました。

実際の言語訓練の様子

言語訓練ではいつも初めに挨拶してから、ノートに貼ってあるカレンダーのその日の日付にスタンプを押します

昔は先生が手を持って一緒に押してくれていましたが、現在では自分で指示されたところに押せるようになってきました

それが終わると言語訓練の課題が始まります。

内容を昔と今と比べるとだいぶ成長したなと思います。

昔の課題は

  • 絵合わせ(8種類)
  • 絵カードのイラストの物が何かを答える
  • 野菜のミニチュア消しゴムを見て何かを答える
  • 3〜4種類の絵カードから言われた物がイラストが描かれている正解の絵カードを選び取る

と言った感じの内容でした。

答えるのもハサミなら「チョキチョキ」とか幼児語で答えられたらいいかなという感じでした。

席も抑えていないと立とうとするし、何回聞かれても答えない事も多く、それでも辛抱強く訓練をしてくださる先生にはいつも感謝しておりました。

最近の課題はというと、

  • 絵合わせ(12〜16種類)
  • 絵カードのイラストが何をしているかを答える
  • 色が何色かを答える
  • 4〜12種類の絵カードから言われた動詞に関わるイラストが描かれている正解の絵カードを選び取る

とこんな感じに変化しております。

答えるのもハサミの場合、「ハサミ」という大人が使う言葉だったり、「切る」という動詞が出てくる時もあります。

最近では隣で抑えなくても一人で座って受けられるようになってきて、ちょっと思わぬ成長に驚きました。

記憶できる言葉の長さも少しずつ増えては2語文がたまに出てきておりますが、まだ3語文は難しい段階です

脳の発達は小学生の間がピークらしいので、小学生の間通うことで後どれだけ伸びるのかなと期待と不安を感じています。

そして、課題が終わると最後にご褒美の課題があります。

息子の場合は新幹線や乗り物のパズルをするか、

アンパンマンのおもちゃの自販機です。

それが早くやりたくてソワソワしてしまう時もあるくらいです。

ご褒美が終わると挨拶をして終了となります。

1回40分の貴重な時間です。

言語訓練を担当してくださる先生は言語聴覚士の先生なのですが、課題に使うものの3分の1くらいは自作していらっしゃって、もう3分の1は言語訓練専用の道具を揃えていて、もう3分の1は市販のおもちゃで使えそうなものを探してくるそうです。

支援学校や作業療法の先生、放デイの職員さんなどもそうですが、こういった課題に使うものを自作したり自分で探してくるのって、すごいなといつも尊敬します。

言語の領域が苦手分野である息子はまだまだ「お茶飲む」など自分が強く欲求することについては言葉が出ますが、それ以外はまだまだです。

おうむ返しで言葉が出ても、その言葉を理解していないことも多いです。

普通の会話が難しくても、少しでもその胸の内を表現できる言葉が増えてくれたらいいなと思います。

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